人生やりたいことは全部やる

死ぬこと以外かすり傷

障がい者施設実習での一生の感動

こんばんは。
 
前の続き、障がい者施設での実習体験を書こうと思います。
 
結論から言いますと、この障がい者施設実習は、私にとって一生忘れることないものになりました。
 
 
 
私は実習では、幼稚園2園、保育園2園、障がい者施設1施設を経験しました。
 
 
保育士資格を取るためには、保育園以外に、必ず1箇所障がい者施設で実習をしなければならないんです。
今は"施設実習"と呼んだりしますかね?
 
それは、"保育士"という仕事は、保育園以外でも、児童養護施設乳児院障がい者施設で働くことができるからです。
 
私はこの実習をするまで、障がい者の方と接したことがなく、正直怖くて不安でした。
 
 
数ある障がい者施設の中で、私が実習をさせていただいたのは、障がいが1番重い、重症心身障がい者施設の病院でした。
 
しかも、自分でここに行きたい!と選んだものではなく、ランダムに決められた実習先。
本当に不安でしかなかったです。
 
小さい子もいれば、私より年上の方もいる施設。
 
どう接して、どう過ごせばいいんだろう。
 
 
いざ実習してみると、身体に重い障がいをもっている方ばかりで、私は1日目はショックのダメージが大きく、それ以外あまり記憶がありません。
 
入所されている方の詳しい状態は言えませんが、ほとんどの方が車椅子だったり、寝たきり。
食事は、喉に管を開けて(気管切開)直接流すものや流動食。
呼吸器を常に付けている方。
ほぼ全員の方が日常会話はできません。
 
なので医療面でのサポートが欠かせません。
 
病院なので、もちろん医師や看護師さんばかりで、その中に数人保育士としてお仕事をしている方がいます。
 
保育士としての仕事は、入浴や食事、排泄介助を行います。
 
大きく違う仕事は、毎日様々な活動を行うことです。
 
内容はなんでもいいんです。
 
読み聞かせでも、ピアノでも、お芝居でも。
 
何かしらが利用者さんにとってプラスになるんです。
音楽での刺激だったり、マッサージだったり、言葉だったり、目が見える方は視覚での刺激にもなります。
 
保育士さんがそんな活動を毎日1時間くらいしているのを見て、皆さん(利用者さん)の表情が確かに違うんです。
 
動かないはずの身体の一部が反応するんです。
 
それは指1本、第一関節だけ、瞬き、口元の微かな動き。
自分の身体の一部で、感情を表しているんだよと、担当の保育士さんが教えてくれました。
 
私は大変感動しました。
 
言葉はなくても、心は・耳は聞こえてる。
 
 
利用者さんの中には、私のことを覚えてくださった方がいて、私の声が聞こえると喜んでくれるんです。
 
最初は障がい者の方に、どう接したらよいか戸惑っていましたが、慣れてくると、毎日病室を回って、1人ひとりの方と手を握ったり、私が一方的ではありましたがお話をして過ごさせていただきました。
 
 
利用者さんの中には、瞬きだけで会話をされる方がいらっしゃいました。
 
保育士さんや、私の話し掛けに対し、頷く代わりに瞬きで返してくれるんです。
 
そこが唯一身体の中で動くところだったのでしょう。
 
 
ある日担当の保育士さんが私に言いました。
 
利用者さんの中には、生まれた時から何らかの重い障がいをもっている方と、元気だったのにある日事故や病気で、突然重い障がいが残って今を過ごしている方がいる。
 
利用者さんもそうだけど、ご家族のとてつもない壮絶な過去と決断、気持ちを汲み取って、私はここでお仕事をしているんだ、と。
 
それを聞いて胸が張り裂けそうになりました。
 
そのことを踏まえて、利用者さんに接したり、残りの実習をしようと決めました。
 
 
実際に、私も何日か活動を任される日がありました。
 
ピアノはもちろん、スカーフやアロマなど、様々な刺激ある活動を行い、ピアノは決して上手ではありませんでしたが、利用者さんはとても喜んでくださいました。
嬉しかったですね。
 
 
そして実習最終日。
いつも通り活動をしていて、終わりの挨拶をしていたら、担当の保育士さんが、私に内緒でプレゼントを用意して下さってたんです。
 
それは利用者さんの写真と、利用者さんなりに私へのメッセージが書いてありました。
 
メッセージは、字にしたらなんて書いてあるのか分かりません。
利用者さんは手も指も腕も動かないんです。その動かない部位を頑張って使って、インクを付けて書いたメッセージだよと、保育士さんが教えてくれました。
 
私は嬉しくて感極まってしまい、活動の中ですすり泣くくらい号泣してしまいました(笑)
 
たかが実習、されど実習。
私は何一つ、皆さんにしてあげられたことはないのに、そんな私のために覚えてくださって、書いてくれたメッセージ。
 
宝物です。
今でも家の玄関に飾ってあります。
 
最後に笑ってくれた方もいらっしゃいました。
 
 
今振り返っても、本当に濃い実習でした。
機会があれば、こんなところでお仕事もしたいなあと思います。
 
 
これから障がい者に実習に行かれる皆さん。
 
最初は誰だって不安です。
接し方も全く分かりません。
 
でも、なんでも一生懸命やることです。
現実を受け止めて、勉強して、寄り添う。
 
利用者さんにも伝わると思います。
 
絶対、障がい者施設での実習は、自分にとってかけがえのないものになるはずです。
 
応援しています!